公演中止のお知らせ

S-IST Stage 「ひりひりとひとり」脚本・演出 石丸さち子

公演中止のお知らせ

平素よりS-IST Stage「ひりひりとひとり」を応援していただき誠にありがとうございます。

舞台を心待ちにしてくださっているお客様のため、出来る限り上演できるよう努めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の状況等を鑑み、協議を重ねた結果、公演準備を進めることが困難と判断し、2020年6月11日(木)から21日(日)までよみうり大手町ホールにて上演を予定しておりました全15公演を中止させていただくこととなりました。
公演を楽しみにしてくださっていた皆さまには、ご迷惑をお掛けいたしますこと心よりお詫び申し上げます。

e+(イープラス)にて先日、実施しておりましたオフィシャル先行にお申込みのお客様につきましては、全てを「落選」とさせて頂き、チケットの支払いは発生いたしません。
オフィシャル先行に多数の申込、誠にありがとうございました。

現状、時期は未定ではありますが、改めて本作品をいつか皆さまにお届けできるように努力して参ります。

お客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒、皆さまのご理解を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。

2020年5月20日
東映株式会社

「ひりひりとひとり」を楽しみに待っていてくださった皆様へ。

この作品は、珍しい経緯で企画が立ち上がりました。
鈴木勝吾さんとミュージカルでご一緒してから、「いつか一緒に新作を」と語り合ってきた夢が実現したのです。この仕事をしていると挨拶がわりにもなる言葉ですが、実現することはとても稀なのです。

東映の中村恒太プロデューサーは、この企画を石丸さち子と東映の新たなタッグとしてS-IST Stageと名づけてくださいました。企画者のイニシャルからなるこの名称、ISTはドイツ語でbe動詞の三人称単数でもありますから、演劇者としての自分の存在を再び問うような仕事をしようと心に誓いました。

半年をかけて台本が脱稿した後に、わたしは一年前の自分のメモを見つけました。
「勝吾に青空を切り裂いて飛ぶひばりのような芝居を書きたい」とありました。
そんな作品に仕上がっていました。
そして、演劇と音楽に救われる一人の俳優を巡る物語は、七人の登場人物の、奇妙な群像劇でもありました。
世界中が新型コロナウィルスに立ち向かい、エンタテインメントが息をひそめている今、自らの仕事を問い続けるわたしたちにとって、今こそ上演すべき作品、今こそお届けすべき作品だと信じて、オンラインで、稽古やスタッフとの打ち合わせを重ねてきました。

この仕事は出会いの奇跡の重なりです。
鈴木勝吾さんは、今の己の全てを賭けて役に立ち向かう姿、鬼気迫るものがありました。その姿勢は彼の俳優としての日常かもしれませんが、今回の役は、彼の実感が様々に反映していました。
鳥越裕貴さんとの再会では成長に驚き、明るい熱量が眩しかった。難しい役柄を稽古場でともに創り上げるのを楽しみにしていました。
能條愛未さんには、ステレオタイプではない強さと明るさがあり、伸び伸びしていて、新しい女優との出会いに演出家は感謝していました。
菅原りこさんは、ひたむきに純粋に作品に向き合い、成長したいという意気込みに満ちて、いつもきらきらと輝いている目に、オンラインの稽古でも魅了されました。
百名ヒロキさんは、経験したことのない役柄に高いモチベーションをもって向き合い、演出家の想像を超えて活き活きと演じる準備が出来ていました。
佐藤誓さんは、作品に重層性や多様性をもたらしてくださる存在でした。重量感のある存在が、稽古場で弾ける姿を楽しみにしていました。
森大輔さんによる劇中曲、劇中歌は、すべて出来あがっていました。
前向きに過ごしていても、誰もがひりひりし続けているコロナ禍の今、癒やしと勇気をくれる曲たちを、登場人物として生演奏して下さる予定でした。

今まで当たり前のように感じていた、一堂に会しての稽古はできなくとも、全員で作品の未来を見つめる時間を過ごすことができました。
この厳しい現実に直面する中でも、稽古は熱く楽しく、希望を持って進んできましたが、今回、上演することは叶いませんでした。

楽しみにお待ちくださっていたお客さまには、あえてお詫びの言葉を申し上げず、この「ひりひり」した気持ちをともにして、もうしばらくお待ちいただけるよう、お願い申し上げます。
先の読めない、不安の多い時代ですが、どうぞ皆様も、それまでお元気で。
時を改めて、劇場でお会いすることを楽しみにしています。

作・演出 石丸さち子




石丸さち子 × 東映

ミュージカル「Color of Life」(作・演出)、舞台「BACKBEAT」(翻訳・演出)、
「マタ・ハリ」(翻訳・演出)等の石丸さち子が作・演出する舞台演劇作品を
東映プロデュースにて実施する企画を立ち上げました。
題して、「S-IST Stage(エスイストステージ)」。

石丸さち子による完全オリジナルの脚本と、
音楽家・森大輔の生演奏でおおくりする本作。

戯曲のタイトルは「ひりひりとひとり」。
俳優“春男”にまつわる物語。
濃密な会話劇と、詩、音楽、歌で創られていくドラマ。
人は向き合う、人と人と、自分と他人と、自分と自分と、自分と世界と。
そして、ある決意をする。

石丸さち子が「演劇とはなにか?」を改めて自分に問い質して生み出した物語。
人間の心情、感情を剥き出しにして生まれる新たな演劇作品を
“S-IST Stage”はおおくりします。



演劇は、今も昔も、世界を映す鏡です。
そして世界は、数え切れないひとりひとりの、書き換え不可能な一瞬を積み重ねています。

たったひとりを描くこと、ほんの一瞬を描くことが、世界を描くことになり、永遠を描くことになりうる……という可能性に、いつも表現者は無限の夢を抱き、希求し続けます。

愛するあの人の、運命を共にするあの人の、のぞきたくてものぞけない胸のうち。それを描こうと思いました。 たったひとりの中に去来する、過去現在未来、様々な葛藤の世界に、お客さまと一緒に飛び込みたい!

本作で光をあてる、そのひとりの職業は、俳優です。
ひりひりとした、その生きる実感を、演劇や音楽の恵みがどれほど支えてきてくれたか。
自力では這い出せない痛みの中から救いだしてくれる芸術の力に思いを馳せつつ、ひとりの痛みと喜びを、密やかな祭のように、大騒ぎの輪舞のように、描きたいと思います。

「僕は、私は、俺は、あなたは、何処に、誰に、つながっているんだろう?」

作・演出 石丸さち子


 鈴木勝吾 
 鳥越裕貴 
 能條愛未 
 菅原りこ 
 百名ヒロキ 
 佐藤誓
 音楽・演奏:森大輔 




ひとりの俳優をめぐる物語。
ひとは向き合う、自分に、他人に、世界に。
ひとは向き合う、過去に、未来に、今に。
たくさんのひとりが、ひりひりと今日を重ねていく。世界はまだ見ぬ明日へ。

工藤春男は、父の家庭内暴力、それを苦に家出する母といった、
愛情に恵まれない家庭に育った。
思春期には、烈しい統合失調の症状とともに暮らしていたが、
家を出て演劇の世界に飛び込んだ頃から、心は落ち着きを見せ、
持ち前の表現力や独創性が評価されはじめていた。

いつものように稽古をして、いつものように仲間と時を過ごしていた春男のもとに、
実家で父が孤独死したという報せがはいる。
父という、自分の記憶からすでに消していた存在の死に、心乱れる春男。
思春期に自分で生み出した珍妙な別人格二人が現れ、克服したはずの吃音まで戻ってくる。
同じ劇団の女優であり、恋人でもある伊達夏子、親友の玉木賢は、
様変わりしてしまった春男を心配して、心を尽くす。

春男はやがて、二人とともに、生まれ育った街への旅に出る。
どこか遠いところで幻聴のように鳴り続ける音楽とともに。
それは三人それぞれが、自分と向き合う旅でもあった……。

六人の俳優と一人の音楽家がポップに絡み合い、
ひりひりとした物語を軽妙な笑いと、軽やかな身体、豊かな音楽とともに語っていく。





2020年6月11日(木)~21日(日)
よみうり大手町ホール

全公演中止となりました

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14:00                  
16:30                  
17:30              
18:30        

※開場は開演30分前

スタッフ

作・演出:石丸さち子

音楽・演奏:森大輔

舞台監督:野口毅
舞台美術:伊藤雅子
照明:大島祐夫(ASG)
音響:清水麻理子(新音)

衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:林美由紀

宣伝美術・web:田中ユウコ
宣伝スタイリング:村瀬夏夜
スチール:京介

企画協力:鈴木勝吾

プロデューサー:中村恒太(東映)

制作:プラグマックス&エンタテインメント・東映
プロデュース:東映